上田浩之のインドネシア奮闘記ブログ

インドネシア スラウェシ島 バンタエン という周りに日本人がいない地で生徒17人への自動車専門技術、ソフトスキルの教育を行い日本でも通用する自動車エンジニアに育つまでを綴ったブログ

なんの為に仕事をしているのか?


毎回こういう事を考えながら仕事をするのが好きです。
 
なんの為に仕事をしているのか?
おそらく一人一人生まれてきた役割があって、どこかのタイミングで自分が生まれてきた役割ってこうなのかな?っとどこかで気づくのだと思います。
それが、早く気づく人もいるだろうし、遅く気づく人もいるだろうし、はたまた気づかない人もいるかもしれないと思います。
全ては自分自身の考え方次第で、上記に書いた事も、ただの考え方のごく一部で、本当はそうでもないのかもしれない。
という、何かよくわからない事をいつも真剣に考えながら、仕事をしています。
 
その前に仕事とはなんでしょうか?
 
辞書で仕事を調べてみました。
 
1 何かを作り出す、または、成し遂げるための行動。「やりかけの仕事」「仕事が手につかない」
2 生計を立てる手段として従事する事柄。職業。「将来性のある仕事を探す」「金融関係の仕事に就く」
3 したこと。行動の結果。業績。「いい仕事を残す」
4 悪事をしたり、たくらんだりすること。しわざ。所業。「掏摸 (すり) が集団で仕事をする」
 
 
何かを作り出す、または、成し遂げる為の行動。
とあります。
なにかを成し遂げる為の行動、というその何かとはなんなのか。
仕事における目標なのか、それとも目的か、もしくは、自分の生まれてきた役割を成し遂げるための行動なのか。ただのこの文章だけからでもたくさんの受け取り方がありますし、どれも正解だと思います。
 
仕事を例に挙げてみましたが、辞書でさえ明確なようで明確な答えではないような気がしています。
 
この言葉だけではなく、生きて行く中で結構明確になってない事が多いんだなーと、最近考えてています。
 
その曖昧な部分を一つ一つ明確にしていく事が、バンタエン県で行なっている仕事なのだと、少しずつ明確になってきました。
 
これやったらいいのにな、と思った事はできるだけ早い段階で実行するように心がけています。
 
地域清掃活動







先日の例で言うと、地域清掃作業です。
毎週金曜日に学校内の大掃除は行っていました。学校内は今ではほとんどゴミが落ちていないくらい綺麗になりましたので、次のステップに移りたいなと、考えていました。そこで思いついたのは、郊外の掃除、そして、郊外の掃除をもっと有効的にするなら、地域住民を巻き込みたい。そうすると、地域住民の皆様にも、掃除って楽しいし、住民同士のコミュニケーションにも使えるし、何より、綺麗な村で生活するのって、気持ちがいい!って事を少しでも感じて頂けるのではないかと思いました。
 
このような良い事は、なるべく熱い気持ちの内に実行した方が効果が出やすいので、翌日にはこの村の村長さんにアポを取って、直接村長に会いにその旨を話しに行きました。
 
村長からも「それは大賛成」来週から始めようという事で、地域住民に連絡して、来週の金曜日に村長の事務所の前を中心に、地域住民と学校の生徒が一緒になって清掃をするようになりました。
 
良いと思う事は即実行です。物事によっては計画に時間をかけるよりも、スピード重視の方が良い結果が生まれる事もあると思います。
 
前日の木曜日、確認の電話を村長にしました。
マカッサルにいるので、明日朝早く出発して間に合うようにするとの返答でした。
そして、当日の金曜日
村長どころか、住民一人も来ません
電話しても電話に出ません
あんなに約束して、前もって何回も確認したのに。
 
でも、これは想定内の範囲なので、落ち込む事もありません。
当初の掃除の計画をし、実行してみての改善点を見つける事が出来ました。
 
1、思ったよりもゴミが多く時間がかかるので、次回は短い範囲を集中して行う
2、必要な掃除用具の追加とナイロン袋の準備
3、自分の予想よりも、みんな一生懸命掃除をしていた。
4、当初は1時間の予定だったが、40分で集中力が切れて飽きが出てくる
5、住民の方は、自宅の前にゴミがある事を恥ずかしそうにしていた。ゴミが落ちている事を恥ずかしく思う認識はある。
6、住民以外で、車からのポイ捨てが非常に多い、車からポイ捨てをしないような工夫が必要になる。
7、掃除プラスアルファの楽しめる事(掃除をイベントにする)ような工夫があればよりいいと思ったので、手始めにインターネットで大掃除グループを作成し、そこに写真を載せてシェアできるようにした。
8、インドネシア人は写真が大好きなので、広報の担当者を決めてこの地域清掃を、バンタエン中に伝播させると相乗効果でよくなる。もしかしたら、街をあげての大きな掃除大会などもできるのかも。掃除大会×○○ みたいに、掛け合わせ掃除おもしろい、素敵って事を印象づける事も可能かも。
 
他にも、細かいことはもっとたくさん感じました。
気づきって素晴らしい。そして、論理的思考ってとても便利です。
 
ここまで、問題がたくさん出ると、あとは一個ずつ分析して、解決策を考えて実行するだけです。
とても、明確。悩むことゼロです。
 
行動科学マネージメント

最近読んだ本で行動科学マネージメントという本がとても使えました。
行動だけに焦点を当てたマネージメント方法です。
 
以外にネガティブシンキング陥りやすいです。
 
例えば、
村長と約束してたのに、約束通りきてくれなかった。
きっと私の事が嫌いなのでは
住民も一人も来てくれない
日本人はここでは嫌われているのかも
きっと陰口も言っているに違いない
 
必要のないネガティブな妄想が入ってしまいます。
 
行動科学マネージメントだと、行動だけに焦点を当てます
 
「村長と住民は当日来なかった。」
 
ただそれだけです。
非常にシンプル。
 
難しい出来事でも、頭の中でシンプルかつ明確すると、解決策が見えて来ます。
 
地域住民と地域清掃は、粘り強く村長と話し何回をして、実現させて見せます。
 
明確にする事
 
9月は高知から2名のインストラクターに来て頂きました。
高知トヨタから、曽我部さん
ネッツ南国から、畠山さん
2ヶ月の活動のうち、早くも1ヶ月が経ちましたが、とてもアクティブに活動して頂いています。
2ヶ月間の活動に対する目標と具体的な行動について、生徒達の前で発表して頂きました。
それぞれに2ヶ月間、ここでの目標、具体的な行動が明確になっていて素晴らしいと思いました。



sdr
1ヶ月間ですでにたくさんの活動を行って頂きました。
・目標、具体的行動の発表
・日本語授業の実施
・エンジンベンチのトラブル設定
EFIの試験管
・自動車実技授業
・毎日の活動記録
 
などです。
明確な目標があるからこそ、明確な行動ができるのだと思います。
 
私はここに来て、すでに1年2ヶ月が経ちます。
当初ここに来た時の、フレッシュな気持ちが少しずつ薄れてきていました。
誰をどう使おうかとか、誰に仕組みを作らせようかとか、グレーな部分が濃くなってきていました。
しかし、お二人を見てフレッシュな気持ちを思い出しました。
 
その具体的な行動の一つとして、明日から生徒達のいい所に注目して、一日一回はみんなの前で、本日のいいところを褒めようと思います。それを朝礼、昼礼、終礼に取り入れたいと思います。
 
インストラクターとマネージメントの改善
 
このプロジェクトもあっというまに、残り10ヶ月となりました。
プロジェクト全体を見ても、予想より順調に回っている印象があります。
生徒は問題ありません。
あとは、インストラクターとマネージメントです。



生徒は今まで通りの事を続けたので、それぞれ成長していきます。
マネージメント、インストラクターは一部ですが、役割をこなせてない方がいます。
自工程完結という言葉がトヨタにある通り、自分の工程を100%できて、次にまわさないと後工程がスムーズにいきません。
それを改善するために、SROPシステムも導入しました。
それぞれの仕事を明確にチェックリストにして、毎週木曜日に生徒、インストラクター全員でそれぞれのPDCA担当部署を評価するという、恐ろしい事を始めました。なんとなくわかっていた事、インドネシア人は自分に甘く、人に厳しいという習性を使うと、このSROPはとても効果的です。
 
第一回目の結果は75項目中、26項目が○
結果 35% です。
目標は 3学期終了時点で 80% 越えです。
このSROPの仕組みがどこまで上手くいくかは、まだ試し期間中ですが、少しずつこの仕組みも改善しながら、効果的な方法をあみだしていきたいと思います。