上田浩之のインドネシア奮闘記ブログ

インドネシア スラウェシ島 バンタエン という周りに日本人がいない地で生徒17人への自動車専門技術、ソフトスキルの教育を行い日本でも通用する自動車エンジニアに育つまでを綴ったブログ

ブッディとゆう男


僕はよく偶然の出会いをする事が多い。
それは日本に限らず、インドネシアでもそんな出会いがちょこちょこある。
その日は学校で使用する資材を買いにバンタエンの街に出た
僕の住んでいるホテルからペテペテとゆう乗り合いバスで約30分で街に到着する
 
バンタエンでこのペテペテに乗るのは実は初めてでペテペテの正しい止め方なんかもある
赤色のペテペテがやってくると、右手で人差し指を前に突き出し、その指を何度か下に向けて上下すると、ペテペテは止まってくれる。とゆうのが正しい止め方だ
しかし、この正しい止め方をしなくても運転手の方を見ただけで勝手に止まってしまう。こっちは乗るつもりなくても、また違うペテペテが止まるのだ。首を横に振って乗らない事を意思表示すると、不機嫌な顔して去っていく
そんな、ペテペテで街に出た
ペテペテの中は軽バンの中身を全て取り出して、横長の椅子を設置しただけの仕様になっている。時にはそのバンに10人近くギュウギュウ詰めにされる、おまけにクーラーなんて画期的な物などない。今の時代のそむいた使用になっている。
 
 
一旦走り出すと、ぶっ壊れたスライドドアから風が抜けてとても涼しい
出発してようやく街に到着した
その街には馬車が走っていたり、ベチャとゆわれる自転車の先端に3人程が乗れるように改造された、改造自転車がたくさん走っている

 
 
一通り買い物も済んだ
さー帰ろうかとした時に雨がめちゃくちゃ降り出した。
スコールだ。今ちょうど雨期シーズン
さっきまで晴れてたのに、一瞬で空が暗くなり雨が降り出す。 バケツをひっくり返したような雨だ
さぁ、早く帰ろうとペテペテを探した
時間は夕方の5時を過ぎててペテペテはすでにもうないらしい。なんて早い就業時間なのだろうか。
あの大都市マカッサルとは違い田舎なのでタクシーすらない
いやー困った。
とりあえずどうしようもないので、コーヒーでも飲もうかと近くに一番オシャレそうなコーヒーショップに入った。
生徒も一緒に行っていたのだが、ちょっと買い物に行ってくるとその場を出て行った
一人で「雨全然止まんなー」とか考えながら外を眺めていると
傘をさした大柄な男がコーヒーショップに入ってきた
その傘の先端にはペットボトルのようなものが刺さっていて、みるからに変わった雰囲気を出している
その傘を置いた瞬間、「カシャカシャカシャ」といって、そのペットボトルのような物が、先端から取ってに向かって伸びっていき、傘の全てを多い、傘についた雨水が外につかないようになった
なんて、お店思い、相手思いのペットボトルのような物なのだろうかと思った。
その変わった傘の持ち主が私の前に座った
広い店内で客は私だけなのに、なぜか私の前に座った

これは何か話さなければ・・・・

私;いやー雨ですねーー
男;そうですねーー

なんやねん。それっ。
会話続かんし、僕の前に座るし。謎やこの人

私;なんの仕事してるんですか?
男;バイクのパーツ売ってます。
私;そうなんですか・・・

そんな話しの続きそうで、続かないような会話をしばらくしていると

男;どうやって学校まで帰るんですか?
私;実は・・・帰れないんです
男;もしよかったら学校まで連れて行きましょうか?
私;いいんですか!? お言葉に甘えます。
男;もし時間あるんだったら家によって行きますか?
私;せっかくなんでお邪魔します

とゆう事で、先ほど初めてあった初対面のその男の家に行く事になった
ブッディさんとゆう方らしい
その車での道中のこと

ブッディ;私の家まあまあ大きいんですよ
私;そうなんですか?

ここの中で自分でそんな事自慢する?とゆうか大袈裟に言い過ぎやろっと思った。
しばらく走ると到着した

ブッディ;ここですよ
私;どこですか?
ブッディ;この中です

目の前に見えているのは高さ3m程鉄板の頑丈な柵だった
そしてその柵の中に入ると思わず声が出てしまった

私;でかっっ!!

さすがに自慢するだけの事はある。くそがつく程でかい。
4階建てで出来ていて、屋上には展望ルームとゆわれるガラス張りの部屋まである
家とゆうかほぼマンションである
そして言われるがままに中に入らせてもらった
ブッディさん一押しの展望ルームに連れていってもらった
めちゃくちゃいい眺めである
低い建物しかないバンタエンの街が一望できた
 
ブッディさんと色々語った
ブッディさんはバイクの部品販売事業で成功してお店もバンタエンだけではなく、マカッサルにもお店を持っている方らしい
そして、ビジネスでの成功での考え方、これからの夢などたくさんの話し聞くことができた
そんな中、さっきから一緒についてきた生徒のテンションが妙におかしい。

生徒;ブッディさんずっと会いたかったんです
私;有名な人?
生徒;めちゃくちゃ有名ですよ。ビジネスで成功されてて、貧しい子供達の為の活動も精力的にしている事で有名です

そんな思い出さっきからプルプルしていたのだ
そんなブッディさんの一言で記憶に残った言葉がある

ブッディ;ビジネスでの成功の秘訣は行動する事、行動する事でたくさん失敗する、その失敗から学んで次はどうすれば失敗しないかを考えればいい。よくあるのが、計画ばっかり作って行動できない人がいる。それではだめだ。やはり行動しないと次に進む事ができない。

なんて、よく聞く当たり前の事なのだろう。
なぜだろう?
その当たり前の言葉でさえ、初めて聞いた言葉のように、心にずどんと響くのは
ブッディさんの人柄だと思った
そして、学校まで送って頂いた。
ブッディさんの家から学校まで片道30分、往復1時間
それを笑顔で送りましょうか?って言ってくれるのもブッディさんの人柄だと思う。
そんな素晴らしい出会いがあった
こんな広い心を持った人になりたいと思った