上田浩之のインドネシア奮闘記ブログ

インドネシア スラウェシ島 バンタエン という周りに日本人がいない地で生徒17人への自動車専門技術、ソフトスキルの教育を行い日本でも通用する自動車エンジニアに育つまでを綴ったブログ

夢                     

ここマカッサルでは、日本で住んでいた頃には出来ない体験が沢山出来る。
まず、この青色の車(ペテペテ)の数の多さや、ベチャという乗り物にも驚いた。そして、この交通渋滞。大学生のデモも当たり前の様に頻繁に起こっている。
宗教の違いは、もっとも印象的に感じる。朝早くからお祈りが始まり、一日に5回お祈りをする。 日本に住んでいた時には出来ないような経験を今している。
プアサ(断食)も一緒に経験をする事も出来た。こんなにお腹が減って、喉も乾いているのに、水を飲めない辛さも経験する事が出来た。 
 海外で、生活をするというのは、私の夢だった。そして、今その夢が叶い、日本から遥か遠い地、インドネシアのマカッサルで、その夢が叶っている所である。
 マカッサルに来た目的は、エンジニアに技術を教えるという事。マカッサルに来てすぐの頃は言葉が全く通じなくて本当に苦労した。工場では、エンジニアに技術を教えるのだけれども、このように体を動かした方がいいと教える、しかし、すぐには伝わらない。 一生懸命伝えようと身振り手振りをする程、笑われる。
工場だけでなく、外に出てもそれは同じだった。
日本では、自分の考えている事を当たり前のように、伝える事が出来ていた。しかし、言葉が通じない国になると、ほとんど伝わらない。だから、行動で示すしかないのだ。行動で示す事の大切さも学んだ。
そして、今までの日本での自分の行動を振り返ってみた。
今まで、言葉だけで伝えるという事に頼り過ぎていないだろうか?本当に言葉だけで、自分の思いを全て伝える事が出来ていたのだろうか?言葉と行動はきちんと伴っていたのだろうか?
日本に住んでいた時には、考えもしなかったような疑問が次々に湧いてくる。
どのように考えてどのように行動するのが、相手にとって一番ベストなのか、まだ分からない事が沢山ある。しかし、相手の事を思い、一生懸命行動するという事は出来る。そしてその行動により、エンジニア一人一人に胸に、熱いものが伝わるように心より願う。
 夢が叶う事により、沢山苦労し、沢山経験し、沢山考える事が出来た。
そして、今夢が叶って分かること。 
夢がないと叶わないし、夢があっても行動しなければ、もちろん叶う事は出来ない。
日々の小さな行動が、やがて大きな夢に変わる時まで、地道に毎日コツコツと続ける事がとても大切だと感じている。そして、夢は自分一人の力では叶える事は出来ない。沢山の人の協力があって始めて叶うと私は思っている。だから、今私がマカッサルで生活出来ている事に対して、たくさんの方々に本当に感謝している。 
 私が、日本に帰った際には、今回の海外生活での経験と、夢は叶うという事を、後輩達に伝えたい。そして、毎日夢を持って一日一日大切に過ごして欲しい。人生は後戻り出来ないのだから。