上田浩之のインドネシア奮闘記ブログ

インドネシア スラウェシ島 バンタエン という周りに日本人がいない地で生徒17人への自動車専門技術、ソフトスキルの教育を行い日本でも通用する自動車エンジニアに育つまでを綴ったブログ

心の軸

9月3日   

ここマカッサルのハジカラトヨタでは、毎日4:30~5:00で仕事が終了する。
なので、その後にロッカールームで映画を観る人も見るし、すぐに帰る人もいるし、少し残って勉強をする人もいる。
トヨタのエンジニアだけではなく、大体の仕事の人達がその時間に仕事が終わっている。 仕事が早く終わる分日本よりも自由な時間がある。
私は毎日一日に2時間は、インドネシア語の勉強をするようにしている。そう決めて毎日少しずつ会話もできるようになってきた。 その他には、エンジニアの友達にムルシッドという友達がいるのが、最近はいつもそのムルシッドと一緒に行動する事が多い。 お客様は彼の事を好きな人が多い。
仕事が終了してからや、休みの日でも、お客さまから直接電話がかかってくる
そんな時でも、すぐにお客様のもとに行き、トラブルを解決するからだ。
先日も、お客様から、エンジンがかからなくなったといって、彼に電話がかかってきた。 そして彼から私に電話がかかってきた。

『エンジンがかからなくなった車があるのだが、一緒に見に行く??』

もちろん、一緒に行った
そこで、どのようにお客様と会話をして、お客様がどのような表情をするのか知りたかった。
現地に行きトラブルを確認すると、リモコンのキーの電池が弱ってしまい、セキュリティが解除できずにエンジンが始動できないでいた。 
マカッサルのほとんどの車にはセキュリティが付いている。それくらい車の窃盗が多いのか?よっぽど用心深いのかはわからないが。。。
リモコンのキーの電池が不良な事をお客様に説明をし、すぐさまその電池を買いに行くようになった。特殊な電池なので、すぐ近くにはなく、片道20分程の道をバイクで買いに行った。 
電池も交換し、約1時間後に現地に戻ってきて、無事にセキュリティも解除する事が出来き、エンジンも始動できた。 お客様はとても喜んでいた。 それを見て私も嬉しくなった。

色んな職業がある中、エンジニアを選択した理由は、車を修理する事により、ありがとうって、感謝してもらえる仕事であるから、私はエンジニアを選んだ。
もう10年程前に考えて選んだ事であるが、やはりそれが今も心の軸になっていると思う。 心の軸がないと、日々変化する周りの環境や、自分の環境の変化に、耐えられなくなってしまう。その結果、考える、行動するという選択を避ける事になってしまうと思う。だから、心の軸というのはとても大事になるんだと考えている。
 
お客様が困っている時に、電話などでうまく言葉を使いお客さまを納得させる事も出来ただろう、だが、彼は直接お客様の元に行き、直接話す選択をした。
そういう行動が、次もまたこのエンジニアに仕事をお願いしたいといった気持ちになるのだと感じた。
大人になると子供と違って言葉をうまく使えるようになる。そして、誰もが納得する言い訳をする事もできるようになる。しかし、うまいいい訳をする為に大人になった訳ではないので、行動をする為どのような手段があるのか?後、今はどのような行動が出来るのか? を、いつも考えるようにしたいと感じた。
そして、そのような大人になれるように、今の一瞬一瞬を大切にしていきたいと思った。


この日も休みの日であるが、現地に行き相談に乗っている所だ


ひろの道
ひろの道


ちょっと写真に撮って見た。
これがスクーターの最大乗車人数なのか?
トータル5人乗り。
お母さんがお尻が半分出ているけど、なぜか安定している。

ひろの道