上田浩之のインドネシア奮闘記ブログ

インドネシア スラウェシ島 バンタエン という周りに日本人がいない地で生徒17人への自動車専門技術、ソフトスキルの教育を行い日本でも通用する自動車エンジニアに育つまでを綴ったブログ

1月の色々な出来事



守・破・離
 
BLKバンタエンでの仕事は残り5ヶ月と、片手で数える事が出来る程になりました。
残りの5ヶ月間では、「守・破・離」でいう所の「離」が可能な所まで来ているのではないかと思います。
 
守:支援のもとに作業を遂行できる(半人前)。 ~ 自律的に作業を遂行できる(1人前)。
破:作業を分析し改善・改良できる(5人前)。
離:新たな知識(技術)を開発できる(創造者)。
 
このプロジェクトには2年間という期限があります。
そして、ただ支援をするというだけではなく、プロジェクトが終了した後も、同じレベルでずっと継続し続ける事が最も大事なのだと思います。
新しい仕組みの作成と、現状のGAPを問題だとすると、それに対しての対処ではなく、継続して続けれるような、解決策を現地のマネージメントとインストラクターと共に探していく事が大切だと感じます。
そうすると、これから重要になってくるのは、インストラクターの自主性と、自分達自らが改善し続ける事が非常に重要になってきます。
現在までの1年半で色々な仕組みを作ってきましたが、完璧なものなどは何一つもなく、今あるものベースとして、更に使いやすいように、改良し続けて、より良くし続ける必要があります。
 
大事なのは、すぐする事
 
これまで、試験的に色々な事を試してきました。
例えば、みんなが動きやすいようにグループを編成したり、授業の流れを変えてみたり、授業の部屋の位置を変えてみたり、その中で良くないと判断した事に対しては、何が問題か考えて改善する。良かったと思える事については、更に良くなるためにはどうすればよいか改善する。
実行する中で気づいた事が2点あります。
それは、
 
・実行するスピード
リスク管理
 
考えて考えて考えて、1年後に実施するよりも、とにかくスピードを出して気がついたら、すぐするって事がとても大事です。もちろんそれに対するリスクは考えます。費用、時間、結果、関係者への影響などがそうです。
これらをいかにスピーディーにするかは、非常に大切だと身を持って学んでいます。
そして、実行した結果についてスピーディーに改善していく事が大切だと感じています。
 
 
組織図の改善
 
この1月では大きく組織図を変更してみました。
現在までは、私がインストラクターに直接指示をするような形をしていたのですが、インストラクターの中に1人、改善オーナーという役割(インストラクターの中のリーダー)を設定しました。
これには理由があります。
まさにこれが「守・破・離」の「離」の一歩目だと考えています。
現在までは直接、各インストラクターに指示を出していた所を、それを改善オーナーの仕事に切り替えました。
私は気がついた事や、改善オーナーからの相談があった時に相談を受けるような、アドバイザーというポジションに位置付けしました。
それにより、まずは改善オーナーが自立して考え、行動できるようなポジションと責任を与えました。
そして、改善オーナーから下に、3組のリーダーを配置しました。
リーダーは3名ともインストラクターです。
各リーダーの下には、コーディネーターを設定しました。コーディネーターには日本での研修生に受けもってもらいます。そして、その下には3名〜4名のスタッフをつけるような組織図にしました。このような組織図にする事により、それぞれが責任をもって、自主性を発揮しつつ、学習または、仕事が出来るようにしました。
ここで仕事をして思うのは、このようなそれぞれがきちんと能力を発揮できるような、組織の仕組みというのは、本当に大切だと感じます。そして、それぞれの責任を果たした時には、きちんと評価する。そして、その評価を見える化すると、もっと意識づけをする事が可能になります。
ただ、実行するのは個人になってくるので、それを実行する事によってどうなるか?目的は何か?という事を、きちんと伝える事が大切です。
 
 
手段が目的にならないようにするように
 
常に注意をしておかないといけません。
この体制にしてから、現在スムーズに回るようになっています。あとは、残り5ヶ月間で「離」が出来るようにできるようにする事です。
 
思い出の誕生日
 
1月はやってしまった事があります。
アジアで働く上で健康管理は非常に大事なので気をつけていました。食事はきちんと食べ、睡眠もきちんととり、夕方にはジョギングをする。免疫力をつけて病気にならないように気をつけていました。
しかし、感染症になってしまいました。
しかも、私の34歳の誕生日にです。
生徒達に祝って頂き、愛媛トヨタのみなさんからも祝って頂きました。
ある意味、34歳の誕生日は忘れられない日になりました。
 
感染症についてです。
食べ物からの感染症で、高熱と頭痛がでて、体の節々が痛くなり、それがしばらく続きます。
抗生物質を体に入れて、直さないといけません。
私の場合は、1週間程の入院と点滴で元気な状態に戻りました。
原因の一つとして、ちょうどその感染症にかかる前に、授業資料作成を目標に定めた期間に終わらせたい為に、朝まで資料作成を行い、少しの睡眠をとって学校に行くような生活をしばらく続けていました。それによって、免疫力が下がった事も感染症になった原因の一つだと考えられます。
結局、頭が割れそうな程の頭痛のせいで、1週間は全く何もできませんでしたし、授業も休む事になり、会社の上司にも迷惑をかけました。
今後は、今以上に体調管理に気をつけて仕事に取り組みたいと思います。
 
 
短期派遣インストラクターのサポート
 
1月はグループ会社から、短期派遣インストラクターの吉本さんが、バンタエンに来られました。トップクルーの資格ももっていて、技術も素晴らしいですし、何にでも積極的に挑戦し、学ぼうとする意欲、自ら生徒、インストラクターとコミュニケーションをとろうとする姿勢が素晴らしいです。
バンタエンに来てまだ、1ヶ月間ですが、今では、生徒、インストラクターの中心的存在になっています。私もとても勉強になることばかりです。
ソフトスキルの授業として、グループに分かれて行なっている活動の一つとして、ベンチエンジンの故障診断の設定を入れています。そこでは、吉本さんとリーダーのサプリさんを中心として、設定を入れています。
現在は、インジェクターの断線、ショートのトラブルを入れている所です。
 

 
小学校の生徒と一緒に地域清掃をスタート
 
社会貢献活動の一つとして、毎月継続して地域住民と地域清掃を行なっています。
掃除をしながら新しい取り組みを考えました。
それは、地域住民と地域の学校も交えて清掃活動をしたいと思いました。
やっぱり、現在の環境で育った大人にゴミを捨てないようにと、言い続けても、それが習慣になっているので、なかなか改善ができません。
子供はまだまだ素直です。ですので、子供の頃からゴミを捨てない事、掃除をする事を当たり前、習慣にする事でできればどうかと思いました。
今回から、小学校を交えた地域清掃をスタートさせました。
学校周辺は本当にたくさんのゴミが落ちていて、ナイロン袋や、ジュースの缶はもちろん、使用済みのオムツなどもたくさん落ちています。
小学生と一緒にゴミを拾いました。
小学生はとても素直で、大人が一生懸命ゴミを拾う姿をみせると、私も手伝うと言って一緒にゴミを拾い出しました。
ゴミを拾ってくれてありがとうと言うと、喜んでまたゴミを持ってきます。
このような小さい頃からの、教育はもちろん大事だと思います。
そして、やはり大人が子供に対してお手本を見せる事が非常に大事だと再確認をしました。
子供は大人がする事を真似します。
 

 
子供は大人の鏡だと思います
 
私達の活動が、ちょっとずつ地域にも根付き始めたと、身を持って感じるようになりました。
このような良い活動がストップせず、ずっとずっと続くように地域に根付かせ、地域ナンバーワン、地域に愛される学校にしたいと思います。